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V!勇者のくせになまいきだR 雑感

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ゆうなまシリーズ7年ぶりの新作、レトログラフィックが特徴的だったこのシリーズがまさかのVR進出。しかも新型PSVRと同日発売という好待遇。魔王も出世したものです(ただし肩書は魔王のまま)。

過去作はツルハシで地下を掘りまくるダンジョンマネジメントゲームだったが、今回はマップが地上に移り、ゲーム性も大きく変更。平面マップ型のタワーディフェンスに近いかなと思う。公式ジャンルによれば「リアルタイムストラテジー」とのこと。

 

ゲームを起動すると魔王とムスメがお出迎え。元々テキストが非常に味のあるゲームだっただけに2人ともよく喋る。モーションとボイスが付いたことで人間味も大幅増。魔王を捕まえる勇者のほうももちろん動くし喋る。好き勝手言ってくる勇者たちとの掛け合いも見ていて面白い。まあその後魔王はなすすべなく簀巻きにされてしまうわけだが。

ムスメの方は要所要所でちょっとした会話イベントがあって、こっちにニヤニヤと笑いかけてくれたりするのだが、かわいいな!とかエロいな!とかの前に「PSPの頃に比べてずいぶん大きくなったなあ……」と親戚のおじさんみたいなことを思ってしまった。話し終わると魔王が微妙な顔でこっちを見ていたりするのもいい。ムスメをじっくり眺めていると魔王から複雑な心境の込められたトロフィーを頂けるあたりも実に「わかってる」ところ。

 

ゲームシステムはだいぶ変わったが、食物連鎖で魔物を増やすのがキモになるのはいつも通り。今回は魔物そのものを発生させられるようになったので必要な魔物を調達しやすくなっているほか、魔物を移動させて逃がしたり餌を与えたりということも可能。それでもどうしても餌が足りないときは「破壊神スキル」で強制的に餌を作ればいいし、逆に魔物が増えすぎた場合は魔物合体で間引きしつつ強力な魔物を生み出せる。これらのシステムのおかげで繁殖操作はだいぶ楽になった。

 

リアルタイムに戦場が動くゲームだとカメラ移動やカーソル移動のわずらわしさが課題になりがちだが、この点とVR・ジャイロ操作の相性がとても良い。簡単な視線移動とコントローラ操作で素早く戦況に対応できるのでストレスがほとんどない。ごちゃつきがちな戦場で正しく破壊神スキルを使うために、「魔物にだけカーソルが合うモード」と「勇者にだけカーソルが合うモード」がさっと切り替えられるようになっており、このあたりの設計も抜かりない。

 

いつものパロディやメタ発言ももちろん健在で、ステージ名から勇者の名前や魔物の説明文にいたるまで、あちこちにネタが散りばめられている。もちろん魔王とムスメもきわどいところを攻めてくる。最終ステージは色々な意味で強烈だった。

ちょっとやりすぎというか、悪乗りが過ぎるかも?という部分も見られるがまあそれもいつものことなので。ドラクエ5のアレの影響は呪いじみててすごいなと改めて思った。

 

難点だったのはステージ数と魔物強化システム。できればもう少しステージ数を増やしてもらって、魔王とムスメとの時間に浸っていたかった。値段も安めだし妥当といえば妥当なんだけど。

魔物強化については、最終的に最強ランクの魔物しか使えなくなるのが残念。低ランクの魔物に切り替えられればプレイの幅が広がったと思う。

 

パッケージ裏の「しっかり遊べるVRゲーム」の謳い文句に恥じない出来で面白かった。人外系ヒロインをじっくり眺められるのも地味に画期的。

それにしてもムスメ……やっぱり大きくなったなあ……(ここでトロフィー獲得音が鳴る)。