Typomanの日本「誤」訳
steamやPS4で配信中の「Typoman」。アルファベットを並べ替えて言葉を作り、言葉に応じた効果を発生させることで進んでいくアクションパズル。文字を使ったグラフィック演出が素晴らしいゲームなのだが、ちょっと気になった誤訳があったので書いておく。
このゲームのPS4日本語版では、単語を作るごとに左下にその単語の和訳が表示されるようになっている。steam版も日本語化されてるみたいなのだがそっちはどうなってるのか不明。
「WITTER」「TWITTER」ならこんな感じ。この2語を含めてほとんどの単語は問題ないのだがたまにおかしな訳があって、例えばこちら。
「APPLE」の和訳はもちろん「リンゴ」。それが「謝罪」という全く別の訳になっている。横にあるPPAPは気の迷いなので無視していいです。
俺が知らないだけで英語のAPPLEにもしかしたら謝罪という意味があるのかも、と思ったがネットの英和辞典にそんなような訳は見つからず。一応スラングも調べてみたがそれらしいものはなかった。
じゃあなんでこんなことになっているのかというと、これは韓国語が関係しているらしい。
参考ページ。
韓国語では「リンゴ」と「謝罪」は同じ文字・読みで表されていて、韓流ドラマなんかでも謝罪の意味を込めてリンゴを渡すというのはよくあるシーンだそうだ。へええ。妙なところで妙な知識を得てしまった。知恵の実だけに!知恵の実=リンゴっていうのも誤訳らしいけど。誤訳の話だけに!もういいですね。
ローカライズ担当のINTRAGAMESは韓国の会社でスタッフも全員韓国人なので(画像だとちょっと見づらいけど)、こういうことが起こってしまったのだろう。
・「APPLE」=「サーグァ」
・「サーグァ」=「謝罪」
という風に2段階に訳したんだと思う。機械翻訳なんだろうな~という感じもする。ちなみに他にはこういうのもある。
「UP」=「慰労」
リフトを持ち上げたいだけなのに慰労された。
「STOP」=「もう」
もうって言われても。日本語の「もう」って意味が多いしどの「もう」なんだろうか。
これらも韓国語が関係しているのかもしれないが、自分ではちょっと確認できなかった。韓国語は文字もよくわからないし意味を調べるのが大変で……。
まあことさら責めようというつもりではなくて、進行に関係ない英単語まで辞書のように大量に収録されているゲームなのでチェックも大変だろうし、仕方ないとこもあるんだろうなと。それにあらゆる部分が壊滅的というわけではない。
劇中では詩的にストーリーが語られるシーンもいくつかあって、そこの日本語には特に違和感はない。カッコ書きで元の英単語を併記することで原作の表現も尊重しているローカライズだと思う。
ローカライズって悩ましいなと思う誤訳だった。